季節の話題(その6)

 

● 小樽市の鳥 アオバトについて●

小樽の海水浴場として最も有名なのが小樽ドリームビーチ。

その次が蘭島海水浴場、その次が塩谷海岸に忍路湾、東小樽海岸・・・・・。

そしてあまり目立たないのが張碓(はりうす)海岸です。

この張碓海岸は夏になるとアオバトが飛来する場所として、

ちょっと有名なところなのです。

  
   小樽市張碓海岸の恵比須島周辺は、夏は多くの海水浴客でにぎわう一方で、珍

 客アオバトが訪れる場所としても有名です。張碓海岸へ下りて行く山道の入り口付

 近に札幌の俳人勝又木風雨の歌碑があります。石に刻まれている歌は、

      青鳩や 礁(いくり)つづきに小樽港

   アオバトはハト科に属し、全体に輝くような緑色の美しい羽毛をもつ日本固有の

 鳥です。伝書バトほどの大きさで、北海道には5月初旬に本州以南から飛来し、

 10月頃まで見られる夏鳥で、その数は少なく、道内の生息地も数カ所しかありません。

   張碓の生息地は海岸に沿って走るJR函館本線を越えた林の中にあり、毎年6月

 から10月にかけて数百羽が群をつくって生活しています。朝と夕方には、恵比須島

 周辺の岩場に舞い降り、羽を休めて海水を飲む姿が見られます。

   アオバトに海水を飲む習性があることを発見したのは、昭和の初めからアオバトを

 観察し続けてきた小樽市内の鳥類研究家佐々木勇さんです。昭和52年、その決定的

 瞬間をとらえた8ミリ映写機の映像が紹介されたときには、多くの生物研究家たちの話

 題をさらったということです。

   全国に目を向けると、神奈川県大磯町の照ヶ崎が有名です。ここの磯には、全国で

 最も多くのアオバトが海水を飲みに来ます。多いときで1日に3000羽を数えるそう

 です。そのため、この磯は1996年に県の天然記念物に指定されました。

 詳しいことは、アオバトにかけては世界一の情報量を目指すという「こまたんのHome

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を見て下さい。